第8回社会保障審議会年金部会:高齢期における年金制度
令和5年10月24日に社会保障審議会の年金部会で国民年金保険料の納付期間、5年延長案について本格的な議論が行われました。
厚生労働省は、2025年に予定されている年金制度の改正に向けて、少子高齢化による年金の給付水準の低下をできるだけ防ぐとして、自営業者などが加入する国民年金の保険料の納付期間を、現在の60歳までの40年から65歳までの45年に延長する案を検討しています。
今回の改正案で該当するのは、60歳から65歳までの「厚生年金保険の被保険者以外」の方です。
現在、厚生年金保険の被保険者は、同時に国民年金にも加入していることになっています。厚生年金保険の加入義務は、70歳までです。
審議会の資料を見ると、保険料の負担増加や追加で必要となる国庫負担の財源、障害基礎年金・遺族基礎年金の増額による広報等を踏まえ、今後も検討するとのこと。
また、国民年金の第3号被保険者(第2号被保険者の配偶者)の取り扱いについての記載がなかったので、現時点でどうなるかは不明です。
私たちの生活に大きく関わりのある年金なゆえ、今後の動向に注目していきたいと思います。
令和6年7月8日追記
厚生労働省は令和6年7月3日、公的年金制度の財政検証(年金の定期健康診断)の結果を公表した。国民年金の保険料支払期間を現行の40年から45年に延長する案を見送ると決めました。